『貧困体験談』では貧困を体験された方から寄せられた声をご紹介します。
貧困体験を寄せてくだった方のプライバシー保護のため、一部フェイクを入れている事をご了承ください。
貧困状態になってしまうと、つい「自分だけが辛い」って思っちゃうんですよね。
実際に頑張っている「誰か」の体験談を読むことで「自分だけじゃない」「私も頑張ろう」と思ってもらえる事を願って止みません。
好物はあいりん労働福祉センター2階食堂の豚汁。
最近、けっこう多いんですよね。貧困関係の取材とかしてる人。
情報なんてもう出尽くしてるんじゃないかな? 今も昔も貧乏人の生活って、あんまり変わらない気がするよ。
俺、子どもの頃が貧乏だったんだよね。
金持ちの生活を知らないから「貧乏な生活は辛いですか?」とか聞かれても、特に無いんだよな。
羨ましいとは思うけど、別世界の出来事みたいで実感が沸かないんだよ。
あいりん労働福祉センターの豚汁
日雇いの仕事も高齢者が多い気がするな。働けるまで働いて、日雇いが出来なくなったら生活保護…ってパターンが多い気がする。
貧困ビジネスって言うのかな? 生活保護歓迎のアパートも多いからね。
俺はギリギリまで働きたいな…って思ってるけど、まぁ…どうなるか分かんないよな。病気とか事故とかで働けなくなった奴もけっこう見てきたし。
そうそう豚汁の話をしたかったんだ!
日雇いの仕事は「あいりん労働福祉センター」で世話してもらっている。
朝早く行かなきゃいけないのがアレだけど、天気さえ良ければまずまず仕事は貰えるよ。食べていくには贅沢なんて言っていられないよな。
俺が好きな豚汁は「あいりん労働福祉センター」の2階の食堂のヤツなんだ。
モヤシたっぷりの豚汁
あいりん労働福祉センターの豚汁ってモヤシが一杯入ってて美味いんだ。
大きめの味噌汁椀に入って200円。
豚汁ってさ。ちょっと良い店のだと、里芋とか色々入ってるよな?
俺、子どもの頃から貧乏だったから、母親の作る豚汁にはモヤシばっかり入ってたんだよ。
だから大人になって普通の豚汁食べた時は驚いたな。里芋とかコンニャクとか色々入ってるんだもんな。
それはそれで美味いんだけど、なんかちょっと違うって言うかさ。
あいりん労働福祉センターの豚汁ってモヤシがアホほど入ってるんだよ。ちょっと母親の作る豚汁に似ててさ。懐かしくてつい食べたくなるんだ。
コスパだけで言うなら、玉出で半額の惣菜とか弁当食ってる方が安いんだけど「今日は贅沢したいな」って時に、あそこへ行って豚汁食べるんだよ。
母親が死んだのは中学3年の時だったよ
朝、俺が学校に行く前に「頭が痛い」って言ってさ。その日は仕事を休むって。俺が学校から帰ってきた時はもう死んでた。脳の血管がやられてたんだ。
俺さ。母親以外に頼れる親戚とかいなくてさ。本当はいたのかも知れないけれど、母親が死んじゃったら何も分からないし。
中学卒業するまで担任の先生の世話になったよ。今にして思えば恩師だよな。
中卒で働くしかなくて地元の工務店に就職した。
そして職を転々としたよ
中学卒業して就職した工務店は全然続かなかった。
すぐ殴る親方でさ。俺、親父を知らないせいか殴られるとか慣れてなかったんだよ。
それにさ。いくら貧乏だからって、俺の年で中卒って珍しいよな。俺の年で中卒って言うとすっごいヤンキーみたいな奴ばっかりでさ。どこに行っても馴染めなかった。
結局、この年まで仕事を転々として、今は日雇いしてる…って訳。
あいりん地区ってデンジャラスゾーンみたいに言われるけど意外と住みやすくてさ。
クズみたいな人間も多いけど、気の良い奴も多くてさ。気楽でいいよ。ホント。
不安しかないけどな
最近、あいりん地区が綺麗になってきてさ。「あいりん労働福祉センター」もいつまであるか分からない気がする。
2階の食堂のおばちゃんが言ってたんだけど、客が減ってるんだってさ。
日雇いの人間がいなくなる事はないと思うんだけど、だんだん少なくなってくるだろうな。今、グダグダしてるジイサン達が死んだらどうなんだろうなぁ…
俺、この場所が好きなんだよ。
だからずっと、このままでいて欲しいけど、いつか居場所が無くなるんじゃないかな…って気がしてる。
将来のことを考えると正直不安しかない。
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