「借金の悩みがある」とか「借金で困っている」と言っても、深刻度は人それぞれにつがいます。
学生時代に借りた奨学金や住宅ローンローンだって借金ですし、サラ金業者で借りてしまった場合も借金。様々な公共料金の滞納も借金です。
借りたお金は返すのが当たり前なのですが滞納してしまうこともあるか思います。
借金慣れしている方の場合、滞納にも慣れてしまいがちですが呑気にかまえていると大変なことになるかも知れません。
借金滞納で給料の差し押さえ
さて。この記事を読んでくださっている方の中には、サラ金業者等から「払う気がなければ給料を差し押さえますよ」と脅された事のある方もおられるかと思います。
脅しの常とう句として「給料の差し押さえ」と言う言葉が出てくる事がありますが、これって本当に差し押さえられてしまうのでしょうか?
給料の差し押さえって実はかなり珍しいケースなのです。
実は給料の差し押さえは金融業者的な立場から考えると「割に合わない」方法なのです。
例えば複数からお金を借りている場合、1社が給与の差し押さえを行うと、他の会社も同じ措置を取ることになります。
しかし、そうなってくると債務者は生活が立ち行かなくなり、自己破産をするしかなくなってしまいます。
自己破産は「借金を白紙にする」と言うことですから、相手に本当に自己破産されてしまうと業者はお金を取り立てる事が出来なくなってしまうのです。
利息さえあれば業者は儲かる
サラ金業者は最終的に「貸したお金を返してもらう」事になるのですが、例えば、サラ金業者が10万円都合したとして、そのお金をアッと言う間に返されてしまうと利息はほとんど発生しないため業者的には儲ける事が出来ないのです。
業者の儲けは利息から生まれます。ですから、最低限利息さえ払っていれば「給料の差し押さえ」にまで発展する可能性は低いと思っていてください。
給料が差し押さえられたら生活出来ない?
可能性が低いとは言うものの、給料が差し押さえられる可能性はゼロではありません。
給料を全額差し押さえられてしまうと、本当に生活出来なくなってしまいますよね。
給料を全額差し押さえるとなると、憲法で定められている「健康で文化的な生活」侵害することになってしまいますから、給料が全額差し押さえられてしまう事は無いのです。
給料の差し押さえの具体例
では、具体的にはどれくらいの金額が差し押さえられるのでしょうか?
具体的な数字を出してご説明します。
手取り額が8万円の場合、差し押さえ金額は2万円です。
給料が差し押さえられる具体的な金額
手取り額 | 差し押さえ金額 |
8万円 | 2万円 |
10万円 | 2万5000円 |
16万円 | 4万円 |
20万円 | 5万円 |
21万円 | 5万2500円 |
22万円 | 5万5000円 |
24万円 | 6万円 |
28万円 | 7万円 |
30万円 | 9万円 |
40万円 | 19万円 |
これを見て「あれ?金額が間違ってるところがよ」と思われるかと思います。
給料の差し押さえは21万円を越えた分については全額差し押さえても良い事になっています。
多重債務者の場合の差し押さえ
では、あなたが多重債務者で10社から給料を差し押さえられた場合はどうなるでしょう?
憲法で「生きる権利」は保証されていますから、差し押さえをされたからと言って、生活出来ないほどの金額を持っていかれる事はありません。
どうしても差し押さえられたくない場合
では、どうしても給料を差し押さえられたくない場合はどうしたら良いでしょう?
これは知識としてお伝えすることでオススメはしませんが、今の仕事を辞めて新しい仕事につけば、給料を差し押さえられる事はありません。
一般的に金融業者が給料を差し押さえるための手続き等に3ヶ月ほどかかると言われています。
職場を変えると、ひとまず3ヶ月は給料の差し押さえを引き伸ばす事が出来ます。
もっとも、この方法は「業者に新しい勤務先を教えない」事が前提の話になります。
注意
もし、お金を借りるときに交わした契約書には「勤務先が変わったら届け出る」と書かれている場合、新しい勤務先を黙っていると契約違反になってしまいます。
もちろん「転職でバタバタしていてお伝えするのを忘れてしまいました」と言えばなんとかなりますし、罪に問われる事もありません。
まとめ
覚えておいて戴きたいのは金融業者から「給料を差し押さえる」と言われても「必要以上に慌てない」と言うことです。
給料を差し押さえられてしまったら困る事には間違いありませんが、全額を持っていかれる訳ではないと言うことを心の隅にでも留めておいてください。
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