最近「お金がなくて制服が買えない」と言う中高生が増えています。
これは先進諸国の中では最悪レベル。特に1人で子どもを育てているシングルマザー世帯では半数が貧困状態にあるようです。
毎日、一生懸命働いていても「食べていくだけで精一杯」と感じている世帯は少なくありません。そ
んな中、最近は「中学校の制服を買えないから学校に行けない」と言う記事がYahoo!のトップページに紹介されていました。
【参考】
『いま、学校で(2) 制服買えず入学式欠席』
ご存知の通り中学校は義務教育です。
「制服が買えないから学校に行けない」なんて間違っている思うのですが、もし実際にそんな事が起こってしまったら……どう対処したら良いでしょうか?
制服を購入するのが難しい場合は「譲ってもらう」事を検討してみてはいかがでしょううか?
この記事では制服を譲ってもらう方法・制服を安く手に入れる方法についてご紹介します。
制服を買うお金がない時にするべきこと
昨年行われた朝日新聞の調査によると、義務教育であるはずの中学校の制服は学校によってその価格が違うと言うのです。
例えば……
雑な計算になりますが、費用が最も高い中学校と安い中学校とでは制服の費用にほぼ2倍の開きがあります。
指定カバンや体操服を入れると……
もっと恐ろしいことに、学校指定のカバンや体操服等を含めると先ほどご紹介した仙台市某中学校の女子ブレザー制服の場合だと、9万790円。
長野県諏訪郡の中学校の場合、5万1500円かかるとの試算が出ています。
制服バンクと言う取り組み
福岡県古賀市教育委員会では2007年度から、中学や高校の卒業生に着なくなった制服を提供してもらい、制服を買うお金を用意できない生徒に回す「制服リユース制度」をはじめています。
また『制服バンク』と言う取り組みを行っているNPO法人があります。
ポイント
制服バンクは直接法人に問い合せると、希望する制服がある場合、制服を譲ってもらう事が出来ます。もし希望する制服がない場合は、寄付があり次第連絡をしてもらえるとのこと。
この制服バンクが利用できるのは長崎県の中学校、高校に限られています。
長崎県の方しか利用出来ませんが、長崎県にお住まいの方は問い合わせてみてはいかがでしょうか?
制服バンクを運営しているNPO法人の連絡先
NPO法人フリースクール クレイン・ハーバー
℡ 095-844-8899
mail craneharbor@har.bbiq.jp
また、栃木県栃木市、栃木県足利市でも、市内の中学・高校の制服を扱っている制服バンクが存在します。
地域名と「制服バンク」で検索してみてください。お住まいの地域に制服バンクがあれば、何か情報が得られるかと思います。
制服リユース
全国チェーンではないのですが、制服リユース(中古の制服の販売)を行っているお店があります。
中でも『制服リユースショップ さくらや』は2022年現在では最大級のリユースショップです。
お住まいの地域にあるかどうかチェックしてみるだけでもアリかと思います。
『さくらや』のイメージ動画
制服リユースショップ さくらや
ポイント
制服リユースは地域ごとに広がりつつありますが、まだまだ一般的にはなっていません。お住まいの地域で制服リユースがあるかどうかを知りたい場合は「制服リユース 地域名」で検索してみてください。
制服バンクやリユースしているところが無い時はどうしたら良い?
問題は制服バンクの無い地域に住んでいる方です。
大切なお子さんのためにも「制服が買えないから入学式に行けない」なんて事態は避けたいところ。
一般的な母親が思いつく方法というと「近所の人や知り合いにお下がりを譲ってもらう」と言う方法ではないでしょうか?
ただし、これはかなり気心の知れた相手でもなければNG。
どうしても無理な場合は公的機関に問い合わせてみてください。意外と道が開けると思うよことがあります。
オススメなのが入学予定の学校か教育委員会に直接聞いてみることです。
学校によっては学校のPTAが独自で制服のリユースを運営している事があります。
もし、学校に相談するのに抵抗がある時は、教育委員会でもかまいません。
ポイント
教育委員会で受け付けてもらいない場合は、市役所の窓口に出向いて説明してください。お住まいの自治体に制服のリユース制度があれば教えてくれるかと思います。
どうにもならないようなら公的な貸付制度が無いかを聞いてみてください。低所得者やひとり親家庭向けに就学のための準備金の貸付を行っている自治体もあります。
無利子・低利子の公的な貸付制度を利用する
「貰えるお金」ではなく「借りるお金」なので、返済義務がありますが、消費者金融等に手を出す事を思えば安全です。
手続きは少し面倒くさいですが、安心して借りる事が出来ますよ。
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そこまでしなきゃ駄目?
……ぶっちゃけ、そこまでしなくても良いと思います。
ただし、それはなんだかんだ言って制服を準備出来るのであれば…の話です。
「どうしても制服が用意できない」と言う事であれば、公的な助けを求めてください。
中学校は義務教育ですから、意外なところから活路が開けてくるかと思います。お子さんが気持ち良く中学生生活をスタート出来るよう努力するのは親の務めです。
日本人には「他人に迷惑をかけない」事を美徳とする習慣があります。
「そんなの恥ずかしい」「だって知らなかった」と諦めるのではなく、我が子の幸せのために頑張って戴きたい思います。
公的支援を利用せずにWワークなどで収入を得て費用を捻出するのもアリですよ。
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