長い人生には不意のトラブルに見まわれる事があるかと思います。
急な病気や怪我、また「そんな事ありえないでしょ?」と思われるかも知れませんが、銀行から引き出したばかりのお給料を盗まれる……なんて事だってあるかも知れません。
ある程度まとまった金額の貯金があれば問題ないのですが、貯金がほとんどなくて自転車操業で生活している人にとって、今日な出費は死活問題です。
今回はそんな不意の事態に陥ってしまった時に、国がお金を貸してくれる制度「緊急小口資金貸付」をご紹介します。
緊急小口資金って何なの?
不意のトラブルでお金が必要なった場合、貯金がなければ「どこかからお金を借りる」しかありません。
ですが、親兄弟でもなければお金を借りると「利息」が発生してしまいます。
借りる時は切羽詰っていますから「利息くらいなんとかるわ」と思っていても、いざ借りてみると利息が利息を呼んで大変なことに……なんてケースは珍しくありません。
緊急小口資金貸付
緊急小口資金貸付は所得の少ない世帯に対して、緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった場合に貸し付けるものです。
これは一時的に生計の維持が困難となった場合(医療費などの支払い、給与の盗難や紛失、火災などの被災、年金・初回給与等の支給待ちなど)に、国が無利子でお金を貸してくれる制度なのです。
緊急小口資金貸付の特徴
- 貸付金額の上限は10万円
- 無利子
- 連帯保証人は不要
- 据置期間は2ヶ月
- 返済期間は8ヶ月
- 申込から交付までは4~5日必要です
緊急小口資金貸付を利用できる人
緊急小口資金貸付は「誰でも」利用出来る訳ではありません。
「本当に困っている人を助ける制度」ですから、所得が高い人は借りる事が出来ないのです。では、具体的な条件をごご説明します。
低所得世帯
これまで生計を維持してきた世帯であること
世帯収入が一定以下であること
- 1人の場合 → 月収17万7000円
- 2人の場合 → 月収26万1000円
- 3人の場合 → 月収31万9000円
- 4人の場合 → 月収37万6000円
緊急かつ一時的に生計維持が困難な状況であること
- 急いで資金を必要としていること
- 一時的な生活困難で、10万円を利用することで今後は生活出来ること
返済(償還)の見通しが立つこと
資金交付日の翌月から4ヶ月目より開始となる返済(償還)が可能な見通しが立つこと
緊急小口資金を利用出来ない世帯
- 母子世帯、寡婦世帯(母子福祉資金貸付制度を優先)
- 生活保護世帯
- 現在の居住地に住民登録のない方(住宅手当の申請をしている場合を除く)
- 債務の返済に充てるために資金を借りようとする方
- 収入がないか又は少ないために恒常的に生活全般に困窮している世帯
- 民生委員及び市社会福祉協議会の指導援助を拒否される方
- 自立及び償還の見込がないと認められる世帯等
母子家庭の場合は緊急小口資金よりも母子福祉資金貸付制度が優先されます。
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こんな理由なら利用する事が可能です
緊急小口資金の融資が認められるケース
- 医療費または介護費を支払ったことなどにより臨時の生活費が必要なとき
- 給与などの盗難または紛失によって生活費が必要なとき (貸付限度額5万円)
- 火災等の被災によって生活費が必要なとき
- 年金、保険、公的給付等の支給開始までに必要な生活費
- 会社からの解雇、休業等による収入減
- 滞納していた税金、国民健康保険料、年金保険料、公共料金を支払ったことによる支出増
- 事故等により損害を受けた場合による支出増
- 社会福祉施設等からの退出に伴う賃貸住宅の入居に伴う敷金、礼金等の支払いによる支出増
- 初回給与支給までの生活費が必要なとき
条件が微妙と言えば微妙ですが……
緊急小口資金貸付は誰でも借りる事が出来る訳ではありませんし、申込からお金が振り込まれるまで4日~5日必要です。
ただ「無利子」というのは魅力的です。
キャッシングの場合、即日お金を手に入れる事が出来ますが、当然ながらそれなりに利息も高くなります。
もし「どうしても今日中にお金が必要」と言う訳ではなく、日数に猶予がある場合は利用してみてはいかがでしょうか?
緊急小口資金貸付の申し込み方
緊急小口資金貸付の申込は社会福祉協議会が窓口になっています。
都道府県&政令指定都市の社会福祉協議会の連絡先
step
1社会福祉協議会に相談する
お住いの市区町村の社会福祉協議会に電話して、ご家族の収入・負債状況を詳しく説明する。
step
2申し込み書類の準備
相談によって、緊急小口資金への申し込みが適切だと判断された場合は、世帯年収や借入状況が分かる書類を用意します。
step
3申し込み
お住い地域の社会福祉協議会に足を運び、窓口で借り入れ申込書と必要書類を提出する。
緊急小口資金申込に必要な書類
- 借入申込書(用紙は社会福祉協議会にあります)
- 住民票の写し
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード等顔、写真付きのもの)
- 健康保険証
- 借入申込者の世帯の収入証明
- 借用書(用紙は社会福祉協議会にあります)
- 申し込み者の実印と印鑑証明書(印鑑証明書は、発行から3ヶ月以内)
- 預金口座振替依頼書
- 借入理由による確認書類(例 医療費が理由→医療費の領収書)
step
4審査
提出した書類、相談内容を元に貸し付けの可否が決められます。
場合によっては、追加で聞き取りや書類の提出が必要になります。
貸し付けの可否について、申し込み者本人へ連絡が来ます。
審査結果が否決の場合は、支援を受けられません。
step
5貸付金の振込
審査に通過した場合は、貸付決定日の翌営業日に申し込み者の口座へ資金が交付されます。資金交付まで最短5営業日かかります。
まとめ
「どうせ借りられないだろう」と最初から諦めてしまわずに1度問い合わせてみてはいかがでしょうか?
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